川上大和さん プロファイル
都内の高校に通う高校三年生。武蔵野市生まれ、四小、三中出身。
妹3人を持つ4人兄妹の長男。
小学生のころは野球に熱中し、市選抜に選出。中学では新しい競技である陸上にチャレンジし、高校では興味のある政治や地域に関する活動を積極的に行う。
若い人たちに共に政治を身近に感じて欲しいという思いから、2020年7月にWebメディアPolithを設立。


武蔵野市内の小中学校でゴミ拾い

MM 上澤: むさしの地域つながる会の活動内容はどのようなものでしょう?

川上: むさしの地域つながる会の設立後、まずは、1週間、あいさつ活動を母校である第四小学校の周辺で行いました。
その後、徐々に活動の範囲を広げ、今は毎月武蔵野市内の小中学校を巡回してゴミ拾い活動をしています。これまでに、四小、三中、本宿小、三小、一小で行いました。
他には、昨年の12月には地域の人たちがつながれる場を作ろうとクリスマス会も開催しました。 3月以降は、コロナの影響で活動が出来ておりませんが、その間、コロナ対応の最前線で働く医療従事者の方々に感謝のメッセージを伝えるために、皆さんに鶴を折ってもらいその写真を集め、カードにして、地域の病院に感謝の気持ちを届けました。

【地域の皆様とともに】むさしの地域つながる会 折り鶴プロジェクト

※取材が4月の後半だったので、6月より公園のゴミ拾いなどの活動を再開しています。
活動に関しては、「つながるREPORT」を発行して随時お知らせしています。

話しているだけでは何も変わらない

MM上澤: どのようなきっかけでこうした活動を始めたのでしょうか?

川上: 昨年の夏休みに入った直後くらいに、いま副代表をしている幼馴染みの軸屋から急に「話がある」と呼び出されました。最近、政治や社会など、世の中に悲しいニュースが溢れている。その中で、自分たちの住むこの武蔵野の地域で何かできることはないか?という相談でした。その後、二人で何度も話合いましたが、結局話しているだけでは何も変わらない。であれば、行動するために団体を立上げようということになり、同級生の4人も加わり6人で活動をスタートしました。

地域の人とつながる喜びとやるときはやる頼もしいメンバー

MM上澤: 活動していてうれしかったことはありますか?

川上: 最初に、四小であいさつ活動を始めた当初は小学生もちょっと引き気味でしたが、徐々に顔を覚えてもらって「今日もいるんだ!」と言われた時は嬉しかったですね。 その後、四小のお祭りに行った時も覚えてくれていて、飛びかかってきてくれました。(笑)

また、僕たちの活動を見守ってくださる地域の方もいらっしゃって、道を歩いている時に、「応援しているよ」と声をかけられることもあります。
こういった瞬間に地域の人と繋がっている実感を持てて率直にうれしいですね。

MM上澤: 大変だったことはどうですか?

川上: メンバーをまとめるのが大変ですね(笑)
個性豊かすぎて手に負えないというか、でもやるときはやる真面目なメンバーばかりなのでいい意味でメリハリがあっていいのですが、僕が話をしても聞いてくれなかったりしますね(笑)
最初は自分だけでむさしの地域つながる会のことをいろいろやってたのですが、今では副代表も2人いて、他にも総務、企画、記録、会計という係を作り、役割分担をしてやっています。
みんな学生なので部活などの活動もあるので、誰か一人に負担が行かないように工夫しています。

大学生になったら新しいことにもチャレンジ

MM 上澤: 今後の活動や課題などはありますか?

川上:高校三年生が中心なので、これから受験に本気で向き合っていかないといけません。今まで通りの活動は出来なくなってきます。
メンバーとも話し合って8月までは毎月のゴミ拾いをやろうと決めいます。
それ以降は活動休止とまではいきませんが、今のところ未定にしています。
とはいえ、ゴミ拾いもコロナの影響で3月からできていなくて…
落ち着いたらゴミ拾いも再開したいですし、大学生になってもみんなでやりたいね、と話していますが、大学に入学してからまた話し合うと思います。

今までやってきたことをコツコツ継続しながらも、大学生になったら新しいことにもチャレンジしていきたいです。

地域や社会のために貢献する形は政治家になることだけではない。将来はまちづくりに係わりたい

MM 上澤: 軸屋さんとは政治や社会の話などよくしていたんでしょうか?

川上:元々僕が政治が好きで軸屋によく政治の話をしていました。
軸屋も中学生のころから環境の話などに興味がありましたね。

MM 上澤: 川上さんは政治に興味があるということですが具体的にはどういった分野でしょうか?

川上:まちづくりに興味があります。
どうやったら住みやすい街になるのか?武蔵野にすむひとが安心でき、タバコとかも落ちてないきれいな街であればいいなと考えていました。 軸屋とも共有してそこからのゴミ拾いというのに繋がりました。

MM 上澤: 街がきれいで住みやすく、挨拶もあり支えあうようなそういう街が理想の姿ですか?

川上:そうですね。

吉祥寺は住みやすい街ナンバーワンと言われていますが、吉祥寺に住んでいるから見えてくる部分もあります。
住みたい街に選ばれるのはうれしいしことではあるけど、現状に満足するのではなく、もっとよくしていきたい。
とはいえ、一気には変わらないので地域からむさしのをよくしたいと会のメンバーのみんなも思っています。

MM 上澤: なかなか政治に興味を持つ学生は今いないですが、川上さんが政治に興味を持ったのはどういうきっかけだったんでしょう?

川上:2014年の衆議院選挙の時に小学校六年生で、武蔵野選挙区には大物政治家がいて通学路に選挙の掲示板ありました。当時、興味はなかったんですが、知ってはいました。最初は政治家というより有名人のポスターが貼ってあるって感じでした。

学年が上がるにつれ、政治への関心は高まっていき、自分で調べたり、インターネットの議会の中継を見たりしました。また、市議会議員の方や国会議員の方にも直接あって意見交換をしたりしました。
自分の街がどうなっていくのかを決めているのは議会で、市も都も国も一緒で、選挙権が無い自分たち学生にも関係する重要なことだなと思いました。
特にどの政党というのではなく、各党のことを調べたりしていたら楽しくなって、今に至ります(笑)

MM 上澤:将来は政治家になりたいとおもいますか?

川上:政治家になりたいと思ったことは無いです。
武蔵野のために働きたいというのがあるんですが、政治家というのは職業じゃなくてひとつのツールというか、それを職業にしてはいけないと思っています。
武蔵野市をよくするために、選択肢として市の職員とか外部から何かするとかあると思うのですが、その一つとして政治家になって中から変えていく、そうした手段だと思っています。
武蔵野市を変えなきゃと思った時に、もしかしたら選挙に出ているかもしれませんけどね。

でも、選挙は見るのは好きなんですが、やるのはなぁと。 大学に入ってからどうするのかはゆっくり考えたいなと思います。

本北にみんなで集まろうぜ!

MM 上澤:武蔵野で好きな場所やお勧めのスポットなどはありますか?

川上:一番難しい質問ですね。武蔵野市全体が好きなんです。
ひとつあげるのなら、三中の前の本田北公園には思い入れがあります。学校終わりに集まったり、つながる会でもそこに集まって話し合ったりします。
みんなで集まろうぜ!というと本北になります。


編集後記

私たちの子供の方が世代も近い高校生の川上さんとの話はとても刺激を受けるものでした。自分たちが高校生だったころを思い起こすと、地域を考えてさらに行動できるむさしの地域つながる会のみなさんがとても頼もしく、誇らしく思えました。私たち大人も彼らに負けないよう頑張りたいと気持ちを新たにしました。また、彼らと世代を超えて一緒に楽しく地域のためになる企画をしていくことを考えるととても楽しみです。。
来年の春には高校を卒業して大学などそれぞれの進路に進む彼らがどのようなチャレンジをしてくれるのか楽しみです。

About the Author

上澤進介

Co-Founder

武蔵野市関前在住、二児の父。1976年神奈川県川崎市生まれ。栃木県鹿沼市育ち。多摩美術大学を卒業後、建築設計事務所、広告制作会社を経てWeb制作会社を起業。子育てのために武蔵野市へ転居。会社も武蔵野市に移転して職住近接を実現。地域活動に関心をもち2017年2月から武蔵野市「地域をつなぐコーディネーター」の一期生としてコミュニティ活動に関わる方々と学びを深めている。 武蔵野市のおすすめスポットは三鷹の堀合遊歩道から中央公園へ続くグリーンパーク緑地です。子供たちと遊びながら中央公園へ向かうのが楽しいです。

View All Articles

About the Photographer

上澤進介

Co-Founder

武蔵野市関前在住、二児の父。1976年神奈川県川崎市生まれ。栃木県鹿沼市育ち。多摩美術大学を卒業後、建築設計事務所、広告制作会社を経てWeb制作会社を起業。子育てのために武蔵野市へ転居。会社も武蔵野市に移転して職住近接を実現。地域活動に関心をもち2017年2月から武蔵野市「地域をつなぐコーディネーター」の一期生としてコミュニティ活動に関わる方々と学びを深めている。 武蔵野市のおすすめスポットは三鷹の堀合遊歩道から中央公園へ続くグリーンパーク緑地です。子供たちと遊びながら中央公園へ向かうのが楽しいです。